中上健次

7月が終わってしまう、この期におよんで週休ゼロがまだ続くなか、一番やるべき仕事に着手できないまま……
やっと前期の終りが見えたと思ったら、もう新規の文学講義をスタンバらないと間に合わなくなる時期。
シラバスに山ほど小説の名を載せたのを思い出し、ここのところ焦りまくりながら電車やバスで『枯木灘』を予習していた。
大学生の頃夢中で読んで、その後第2次ブームがあって15年以上ぶりかなー、新鮮。
そして数日前ふっとシラバスを見たら、取り上げるのは『枯木灘』でなく『地の果て 至上の時』だと知った。自分で書いたのに。
あわてて『地の果て』に目を通そうとしたら、3冊は持っていたはずなのに文庫本が2冊ともみつからないうえに、今世の中に流通してなくて簡単に本屋で買えないことがわかる。
全集の『地の果て』など非力なため持ち歩けないので、相変わらず電車では『枯木灘』を読んでいる。
話つながってるし、いいか。
そして全集の『地の果て』を読み進めながらふとまたシラバスを読んでみたら、この話の流れで『地の果て』を挙げているのはおかしいな、違う作品じゃないの?ということに気づいてしまい……
もともと整理の得意でない頭だから、いろんな話が混じり合ってひとつの脳内テキストになってることが多いんだよな。
それもまたよしだけど、やっぱり人に嘘を教えるのはまずいよな。
ということで、三度目の正直で『奇蹟』を読み始めねば。