多和田葉子『飛魂』講談社、1998、『変身のためのオピウム』講談社、2001

こんなに面白かっただろうか。最初に読んだ頃は気が逸れていたに違いない。どちらも、身体の密な接触をもちながら連帯する女たちの話。
今年ははからずも多和田葉子イヤーだった。大事にしてきたことをねじけた気持ちのまま腐らせないように、心身ともに限界だけれどあと少し読み続けようと思う。今年は創作も研究もあまり進まなかったが、多和田葉子のように孤独な場所に身を置いて書いている作家を読み返して考えることは、文学を続けていく上で無駄ではないはずだ。
近くのコーヒー豆屋でブルーマウンテンの豆300グラムをキープ。お店に保管してもらい、好きな時にいつでも挽いてもらえる。今年のハリケーンでジャマイカのコーヒー農園が大打撃を受け、向こう三年ぐらいはブルーマウンテンの高価格低品質が続くとのことで、100グラム千円ちょっとならいいかなと思ったので今のうちに買った。わたしはコーヒーではやはりブルーマウンテンが美味しいと思う。今は胃が悪いけれど、そのうちよくなったら挽いてもらおう。