新聞記事

先週ぐらいの新聞に出ていた記事。カリブ海ドミニカ共和国から隣りのプエルトリコに移民しようと86人が乗ったボートが漂流し、二週間後に救助されるまでに55人が死亡した。食料も水も底をついたとき、女性の母乳が奪い合いになったという。大勢に母乳を与えて衰弱死したり、母乳を与えるのを拒んで男たちの手で海に投げ込まれた人もいた。
いろいろネガティヴな感情が押し寄せて、冷静には読みすごすことのできないような記事だった。ポスコロとかいうこととは関係なく、「リベラル」な日本にいる私にも他人事とは思えない。
直接重なるわけではないけれど、マハーシュヴェーター・デーヴィーの強烈な短編、Breast giver を思い出した。自分で自分の母乳を飲み、自律的に生き延びることの不可能を考える。