2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ここ何年か、5月・6月は大量の応募小説を読む季節。「自分の作品が人に読まれるとしたら」という対等な意識をもって読む可能性があるのは、まずこの段階の選考者だけだと思うので、ちゃんと読もうとは思うものの、今年はあまり気力が出ない。あと2週間で70本…

5限の途中に大音響で雷が鳴り出し、セゼールによる朗読(録音)がかき消された。校舎を出たら豪雨。控室も閉まっちゃうし、さっさと駅まで行こうと歩き出したら、一歩ごとに激しさを増し、バケツを逆さまにしたような降りになった。あまりのひどさに時々呆然…

ストーリー・オブ・ザ・ブルース

最近、最初期のブルースCDをよく聞いている。ジャズとかブルースを好んで聞くなんて、これまでなかったこと。2003年に出されたポール・オリヴァー編のこのCDは、ブルースと同一起源を見出せるようなガーナ・フラフラ族のグリオによる「ヤルム(塩)賛歌」に始…

ハンク・レヴィン他『ジンガ』

2回だけカポエイラをやったとき(あまりのハードさに2回で挫折)、練習を通じて叩き込まれたのが基本の動きであるジンガ。「体が揺れる」という意味のポルトガル語で、フットボールで相手をかわすフェイントの足さばきのことでもある。「ジンガとは、苦境を…

母系制研究

こんなことばっかり言ったり書いたりしていたら(どんなこと?)、思わぬジャンルの書評を頼まれてずっと苦しんでいる。仕方なくすごい量の本を読んで、日本の古典の勉強をした。 それから柳田国男の『妹の力』、高群逸枝の『母系制の研究』、バッハオーフェ…

3週間ぶりのホットヨガ。前回も約2ヶ月ぶりで、最近婦人科系の調子が悪いためなかなか行けない。ホットヨガってプールに行くのと同じくらい、いろいろ万全じゃないとダメなのだ。 それなのに有効期限3ヶ月の10回券24000円(ReU)をまだ2枚しか使っていなくて…

日本に先立ち、フランスでもドメネク監督により代表選手が発表されたが、やはりアンティーユ勢が目立つ。 グアドループはティエリ・アンリとリリアン・テュラム、ミカエル・シルヴェストル、マルティニックのシルヴァン・ヴィルトール、ギュイアンヌ(ギアナ…

ロゴスの人々

一昨日は友人の博論最終口頭試問に出席。チアリーダー気分で行ったのだが、リニアーな構成の立て方、審査員の目の付けどころなど大変勉強になる。それに他人事とはいえ、同じ分野の大論文の完成は何だかうれしかった。明日は我が身と思いつつ、コロキアム以…

フランスで第一回目の「奴隷制を記憶する日」。リュクサンブール公園で展示があるらしいが、メディアの扱いは地味(『ヤフー・フランス』にはあるが、今日付けの『ル・モンド』には記事がない)。 海外県ギアナ選出・クリスティアーヌ・トビラ議員発案による…

相撲

久しぶりに相撲を見ることにする。二日目にして朝青龍の怪我が心配だが、白鵬には期待している。お父さんのジジド・ムンフバト氏はモンゴル相撲の横綱にして、メキシコ五輪銀メダリスト。 その選手時代の映像を見ると、モンゴル相撲ってセクシーだなと思う。…

伊藤比呂美『日本ノ霊異ナ話』朝日新聞社、2004年

平安初期の仏教説話『日本霊異記』を下敷きとした連作短編。想像豊かで、その辺のポルノなんかよりよっぽどエロティックな世界である。 男遊びが過ぎて子供をうっちゃらかした女が、膿汁の出るおっぱいに苦しむ「乳やらずの縁」、写経中の男が目前のまんまる…